金属表面処理加工

溶射加工

溶射とは

溶射材(金属、セラミックス等)を加熱して、溶融またはそれに近い状態にし、基材に吹き付け被膜を形成する表面処理の一種です。当社ではアーク溶射を行うことでフッ素樹脂コーティングやセラミックコーティングを行う前処理として施工することによりフッ素樹脂コーティング、セラミックコーティングの耐摩耗性をさらに上げることが出来ます。
アーク溶射とは、連続的に送給される2本の溶射材料(金属線材)の先端で直流アーク放電させ、溶融した金属を空気ジェットで吹き飛ばす溶射法です。

溶射

溶射のメリット

  • 厚い被膜が比較的簡単に作成でき、その上にフッ素樹脂コーティングを加工することにより耐摩耗性が良くなります
  • 基材材質の選択範囲が広い
  • 溶射材料の選択が広い
  • 加工寸法に制限がない
  • 基材の温度が低いまま処理が可能

溶射加工とフッ素樹脂加工

溶射加工後のフッ素樹脂加工で耐摩耗性を向上

お客様より、「摩耗が激しく加工が長持ちしない。離形もよく、摩耗にも強いコーティングをしてほしい。」と依頼がありました。
フッ素樹脂毎に膜厚や硬さはほぼ決まっています。そこで、膜厚をあつくし、硬さを作るため、溶射加工をお客様に提案いたしました。

ホグシ(溶射+フッ素樹脂加工)
ホグシ(溶射+フッ素樹脂加工)

溶射加工は、厚い被膜が作成され、その上にフッ素樹脂コーティングをすることで、摩耗にも強くなり、また、離形もあることを説明し加工しました。膜厚がつき、表面硬度も強くなり、お客様の要望にこたえることができました。
この事例のように、摩耗が激しい時などに溶射することにより、解決する場合があります。また、溶射は食品関係だけでなく工業品関係にもできます。詳しくは関西技研までお問い合わせください。

溶射
溶射

セラミックコート

環境にやさしいコーティング新世代として注目されるセラミックコーティング。  
セラミックコーティングとは、耐摩耗性、耐腐食性、対焼付性、耐酸化性に特に優れたセラミック薄膜を金属表面にコーティングします。セラミックコーティングは部品、製品の性能、寿命、使用範囲等を大幅に向上させるコーティング技術です。  

関西技研では、環境に優しいセラミックコーティングを取り扱っています。この加工は、フッ素樹脂コーティングに比べると、非粘着性に優れています。また、耐熱温度は400℃です。

セラミックコーティングとフッ素樹脂コーティング比較表

セラミックコーティングフッ素樹脂コーティング(PTFE)
非粘着性
耐熱温度400℃260℃
鉛筆硬度9HHB~H
水(度)

ブラスト加工

表面の汚れを取りたい、表面に何かを塗る時に剥がれ難くする目的でブラスト加工を施工します。
ブラスト加工は、ブラスト材(研磨材その他各種の粒材)を噴射して表面加工を行う技法です。自動車・航空機・電機・エレクトロニクス部品から諸機械機器部品・材料・素材、さらにはセラミックス・硝子・石材・木工・陶器にまで利用領域が広がっている多目的で効果的な加工技法です。

関西技研では、基材の材質、形状によって吹き付けるブラスト材の粒子の大きさや圧力を調整し適切に加工を行うことで、基材の損傷や歪を最小限にしています。