フッ素樹脂コーティング、テフロン加工の7大特性

フッ素樹脂テフロンコーティング加工は、製品に組み合わせる素材次第で、その効果が幾通りにも変化します。大切なのは、製品と素材の相性を的確に把握し、目的に合わせてもっとも効率の良い組み合わせでコーティングすること。もちろん、技術力の差が成果に大きく影響することは言うまでもありません

フッ素樹脂テフロンコーティング加工の非粘着性

ほとんどの物は、テフロンに固着しません。非常に薄い皮膜でも非粘着性を示します。しかし、非常に粘着性の強いものは垂直面から落下しないこともあります。特にエポキシ樹脂金型の離型用など、きびしい非粘着性が要求されるところには、FEP、PFAの薄い塗膜が最適です。

 

フッ素樹脂テフロンコーティング加工の低摩擦性

TFE、FEP、PFA、テフロン変性フッ素樹脂は非常に低い摩擦係数を持っています。荷重摺動により摩擦係数は変化しますが、一般に0.05〜0.15の間の値を示します。
またフッ素樹脂コーティングした表面は、Stickslipをおこしません。

フッ素樹脂テフロンコーティング加工の電気特性

フッ素樹脂テフロンはあらゆるプラスティックの中でも最も優れた電気特性を持っています。フッ素樹脂の誘電体損失の少ないこと、耐アーク性表面抵抗などはフッ素樹脂の耐熱性を考えると電子部品として非常に興味のあるものです。
FEP、変性フッ素樹脂が電気的用途に適しています。ただし薄い被膜なのでピンホールが発生することもありますが、電気用のある種の用途には、変性フッ素樹脂の薄い塗膜で充分役立つ時もあります。

フッ素樹脂テフロンコーティング加工の耐熱性

TFE、PFAコーティングは耐熱性のほか低温特性に優れ260℃から-260℃まで広範囲に使用でき、短時間なら310℃までも使えます。FEPは205℃で連続使用が可能です。変性フッ素樹脂は高温用のもので連続使用温度が220℃でFEPとほぼ同じですが、変性フッ素樹脂は一般に高温になると有毒な分解ガスを発生しますので、換気に注意する必要があります。

フッ素樹脂テフロンコーティング加工の耐薬品性

テフロンは、ほとんどの薬品に侵されることはありません。しかし、コーティングの場合、被膜が薄いとピンホールが発生しやすいため膜圧を厚くする必要があります。また、浸透性の強い薬品に使用するときにはその浸透力も考慮しなければなりません。耐蝕用としてはテフロンFEP系、PFA系の厚い被膜が適しており、一部の薬品に対しては変性塗料系も使用できます。尚、テフロンPTFE系はピンホール発生がさけられず耐蝕用としては、適当ではありません。

フッ素樹脂テフロンコーティング加工の非濡性

テフロンコーティングの表面は、油も水も弾き、工業的操作で用いられるほとんどの溶液によって濡れることがありません。また、汚れた場合でも簡単に清掃することができますので、「 休止時間」が減少し、省力化、高能率化が期待できます。

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